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[コムデギャルソンのためのコムデギャルソン展]に参加して。—最終回。

 おわりに;
 「総ての人が、アーカイヴを持ちえ始める。」:
 
 これからの時代でかつて、過去という時代だ決して持ち得なかったことが一つある。
それは、「総ての人が誰でもが、企業がグループがアーカイヴを持ちえ始めた。」ことである。
誰でもが持ちえたアーカイヴだが問題はその量よりやはり、「根っこ・ルーツ」と「質・品性」だろう。他はゴミ。
 コムデギャルソンがこの企画を実行出来たのも彼らたちのアーカイヴが本当に、総てが高品位で品格が感じられるまでの高水準の作品群だったからである。これらの作品群を創造し続けてきた企業の存在と環境にも敬服である。このデザイナーの「根っこ」の一つとしての気骨と気概がここまでの現実を成就させたことも読み取れる。
「根っこ・ルーツ」を認識することとは、自分自身のアイデンティティを確認することである。植物の世界ではこの根っこにも2種類のタイプの根っこがあるという。1つの根が広く大きく、所謂「根が張る」という表現の根とそして、もう一つは深くしっかりと太く、所謂「根ずく」タイプだある。多分、人間にもこれは当てはまるであろう。
こうして、それぞれがアーカイヴを持ちえるようになった時代では自らのアーカイブを通じて自分の「根っこ・ルーツ」を思い巡らすことも大切な時代的行動行為である。そこから「未来」が顔を覗かすことすら在ろう。
 今回の仕事によって僕が経験したことは自由で自分らしい経験をコストとリスクを持って積み重ねてゆけば経験そのものに自信が持てる事。それを土壌に考え、思慮深さを積むこと、再認識すること、再調査をすること。そして、編集することと再学習であった。         
 「博物館学または図書館学」そして、「美術館学」もそうであろう。今後、アーカイヴが増加状況を創ってゆくことが時代性となったと
「収集学」とでも言う学問が、時のニューメディアとともに新しい博物学的発想が面白く、重要なものになってゆこう。
今後の展覧会を考えるときもこの時代性は大切な一つ。

 さいごに、
 「よい展覧会とは?」:

 昨年のチューリッヒでの展覧会企画の経験も入れて僕なりのよい展覧会とは?を考えてみよう。
展覧会企画は、ある意味で「映画を作るのとよく似ている」
 良い、シナリオが必要である。どのようにこの展覧会を見てもらいたいかのシナリオである。即ち、展覧会のコンセプトである。このシナリオによって空間造形や導線が必要になってくる。見せ方としてのショーイング、照明方法。キャスチィングとしての展示物のバランスのつけ方並べ方などなど。今ではもう昔の展覧会のようにお勉強だけの雰囲気では楽しくないであろう。現在の展覧会に必要なサーヴィスポイントとは?
1)
エモーショナル。感情を与える。
2)
興味を与える。
3)
楽しみを感じさす。
4)
お勉強が出来る。
5)
情報が多くある。
6)
満足感がする。
7)
もう一度感。
これらをどのようなレベルとジャンルでまとめ上げるかが展覧会としても重要な時代性になったはずだ。この発想の他方に、「デズニーランド商法」がある。
 これらはこれからの日本の社会環境を考えれば、ファッション産業にも適用できる。総てが、「サーヴィス業」。生業としてゆくならばこれらのサーヴィスは物販でも必要になってくるはずだ。自分たちはいくつのサーヴィスが必要か?
 
最後に、「社員へのサーヴィス」までを知的に考えた企業トップ。川久保玲。
彼女は自分たちのアーカイヴを使って「根っこ・ルーツ」を知ってもらうことで、この展覧会を共有し経験した人たちへ「自信と意欲」を与える術として、服と服から発せられる共通言語を出もって、サーヴィス・コミュニュケーションを投げかけた。
結果としてのモチベーションは?

14日から22日までの1週間の開催期間で約400人ほどの人たちがこの展覧会「コムデギャルソンのためのコムデギャルソン展」を見てくださったそうだ。     感謝。


 次回は、アントワープの卒コレ審査と、トリエスタのコンテストについてを書こうと。

投稿者 : take.Hirakawa | 2004年07月27日 01:41