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ひらかわ式パリコレクションを論じる。S&S2012−2/アラカルト編:
AGANOVICH/『見えるものが”歪んで”見え始めて来たモダニズム。』
この軽さと分量の戯れは何処かで体感した。
蜃気楼なのか? デージャブなのか?
それとも、僕自身の遥かな時間への時の逆廻りなのか?
しかし、それらは嘗てのモダニズムの中での総て。
決して、昨日でもなく、明日でもない。
たとえそこが故宮の中庭の一角に佇んだとしても、
絵になる美しさはあるだろうが、今日ではない。
僕にとっての今日とは今から起こりえる総ての時間の始まりでしかない。
結局、”モダニズム”とは歪んだミラーの前に立った自分自身なのだ。
見えるものが”歪んで”見え始めて来たモダニズム。
見えなかったものに懐かしさを感じさせてくれたショー。
所々に見え隠れする”明日”と言う断片を拾い集めるだけ。
ANTHONY VACCARELLO/『イエールからANDAM,この優等生コースを歩んで来た彼の実力?』
新しさがあった。
それが空気感にまで伝わったショーだ。
健全な姿態が或は、デカダンな容姿が先ず、必要とされる。
そこには既に、絶対的なエロスが宿っている。
そのエロスの表情を仔細に見取って自由に注意深くコラージュした世界。
ここには、少しモダニズムを超えた位置に彼の、このナイーフな青年の眼差しはある。
スカートはこれ以上に隠し切れない所まで若さ故の大胆さで切り取られている。
ボディーを覆うものは幾つかのパターン化された布の断片により着る女の姿態をよりエロスに委ねる。
しかし、そのエロスはスポーティーなディテールによって却って、新鮮さを与える。
当然だが、これらを構築するための素材は選ばれたものでないといけない。
ストレッチが効いた下着素材にメタルパーツが効き目を見せる。
アップルプリントにスワロスキーが小さく光るトップスのシルエットは’80年代を思わす分量まである。
トレンドのコンビネゾンも旨くこの世界でこなしている。
イエールからANDAM,この優等生コースを歩んで来た彼を
この街のファッションピープルたちは満足げに、自慢顔で優しく見守っていたコレクション。
彼の今後の成長はやはり、愉しみである。
投稿者 : editor | 2011年10月03日 04:28 | comment and transrate this entry (0)