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『なぜ、外国の学校を受験するのか?』ー在る友人への手紙。

『なぜ、外国の学校を受験するのか?』

東京へ戻ってきている輩たち。
帰りたくなく、海外でまだうろうろしている輩たち。
その多くを見ていると共通の弱さと大いなる勘違いを感じてしまう。
が、それでも行きたがる若輩ものが多い。
彼らたちの本質は『外国人コンプレックス』か
『シングル・スタンダード』のみの輩たち。

その目的と動機と意義を再度、
確認する状況の時代性だと思っています。
今後の経済状況とその対象としてのモードビジネスの世界も大変です。

もう、20世紀の後半は来ません。
80年代も、90年代も来ません。
来るのは21世紀と言う
新たな価値観が必要な時代です。
(実は、もう来てしまっているのですが、)

『服』は芸術作品ですか?
『服』は工芸作品ですか?
『服』は工業製品ですか?

「服」をつくりたい。

当然だけど、自分の作りたい服を作るためには何処の学校で学べばよいか?
もしかしたら、
これからは自分の作りたい服を作れる環境と状況はより狭くなるでしょうね。
作り手からも、買い手からも、
両方からさほど、必要がなくなり始めるでしょう。
それほど、普通のものが高品位と高水準と低価格へと一般化してゆくからです。
これが「進化」と言うものですね。

それでも尚、と言うのならば、
その時に、自分の作りたい服を上手に作れる技術を学びたい?
または、そのための「理屈」を学びたい?
またまた、そのための「イメージング」が上手になりたくそれを学ぶ?
もしくは、自分の服に使ってみたい素材の知識と素材そのものを学びたい?
または、外国人デザイナーの丁稚をして彼らたちの現実を学びたい、
もしくは、彼らたちのバニティを知りたい、その中へ入りたい?真似をしたい?

または、彼らたちを目標に「夢」として近づきたいから、海外の学校で学ぶ?

でも、あなたは日本人です。

結局は、自分の国へ戻ってこない限りは
先ずは、何も出来ない、始まらないのです。

ぼくもそうです。

たくさんの旅をしています。
外国を知り外国人の友人と多く関わる生活をしています。
が、その経験を持って、
自分のために
自分の大切な人のために
自分の国のために
学んだことを持って、
できえた『関係性』を大切に継続してゆくことしかありません。
そのために外国で学ぶことはすばらしいことでしょう。

海外でいいチームが作れますか?
すばらしい友に出会って一緒に「夢」を共有出来ますか?

金銭的な余裕がありますか?

自ら持ち得た『夢』に
勇気とコストとリスクが
ワールド・ワイドに張れますか?

もっと、自分自身の本質を見極めること。

そうすれば、今、何を選択し、
何をしなければならないのか? したらよいか?
誰と出会えばよいか?
どのようなことのために時間を使えばよいのか?
何の目的のためにお金を使えばよいのか?

自分の一生のため?
もしくは一時のため?

「浦島太郎」の物語をちゃんと読みましょう。

「本質」に目覚めましょう。

自分の人生の「本質」へ眼を向け
そして、謙虚に学びましょう。

日本には高度に発達したいい素材があります。
いい腕の職人さんがいろいろな分野でまだ、いらっしゃいます。
工場もいっぱいあります。
それが崩壊しつつはありますが、彼らたちは僕たちの見方に為ってくださるのです。
そこには、お金儲けだけのための関係性ではありません。

メディアを利用して消費社会の学習も出来ます。
今後のトレンドはより、日本のストリートからの影響が強くなります。
不自由なくコミュニケーションが取れます。

僕たちの国にはファッション産業に関するインフラがいろいろ揃っています。

あの、CdGもこの状況を理解したうえでの海外戦略です。
日本生産が100%に近いブランドです。
素材も日本生産です。
そして、ビジネスも日本国内で80%程を消化しています。

穏やかな心のあり方、他人を想いあう心、
器用な手作業そして、自然に活かされている日本人。
日本にはまだ湿りが残っています。

もっと、「本質」を知ってください。

例えば、もうアントワープなぞは終わってしまっていますよ。
もし、外国の学校で学べる機会を持ったなら
幸せだと感謝してください。
そうして、思い切り、勉強し、
その国でしか体験できないことを、
『本質』を
時間と出会いと経験を学んでください。

「Wスタンダード」を学んでください、身につけてください。

それを根拠性として
自分の生まれた国を想い
将来の母国のために役立ててください。
堂々と勇気と誇りを持って、

そうすれば、もしかしたら、
「服」を作ること自体が、全く、違って見えてくるかもしれません。

君たちは、全く『自由』と言う、大事なものを授かっているのです。
その授かっている『自由』を思い切り、自分らしく使ってゆくところに、
自分らしさと人間らしさが見えてくるはずなのですから。
その『自由』をどのように、
なにのために、使ってゆけるかのために、何を学ぶかですね。

与えられた『自由』を
勇気がないからと言うだけで放棄するのなら
最初から、高望みはしないほうがいいです。

海外の学校へ行っても『マニュアル』はありません。

海外の学校で学べることに感謝をし
どうか、自分が日本人であることを忘れずに
『真こころ』ある行動を為さってください。

人生は永いです。

ご自愛とご活躍を。
ひらかわたけはる:

投稿者 : editor | 2009年07月11日 17:05 | comment and transrate this entry (0)

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