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LE PLI vol.0-no.02/ APRIL 8th '05 Published
部数=17部
頁数=6枚
目次=[collection report]TAKEO KIKUCHI◆TOGA
pp.02
●collection report TAKEO KIKUCHI
いつもながら、信国氏の「KIKUCHI TAKEO」のコレクションの後は、頭の中で色々なことを考える。
本人と何度か挨拶程度の言葉を交わし、その「外面」とはまったく違う「内面」があることを知った。そしてそこから創り出されるコレクションはそのどちらでもない中間に位置しているように思われる。
つまり、彼のスマートで優等生的な本質が、クリエイティブでモード的であろうとする力と綱引している様に。
2005年秋冬の世の中のトレンドである「トラッド」「ゴージャス」「スポーツ」は全て取り入れた昨日のコレクション。
このブランドの生命線でもあるイギリストラッドは細身のパンツとショートジャケット・マント・ハイカラーシャツとバリエーション豊富に揃え、スポーツは乗馬・アメフト・ラクロスとあらゆるジャンルが、そしてロングマフラーやブーツなど小物も充実。もう、ない物はない!といった感がある。
ほとんどのデザイナーは毎シーズンこの「新しいアイデアを・トレンドを」世に出して行こうと試みる。そしてジャーナリズム・バイイングそして最終消費者がそれらに対し評価を下す。が、残念ながら今の時代は判断することが出来ない場合がある。つまり、世に出ないのである。このブランドもコレクションラインに関してはその傾向が極めて強いように思われる。なぜだろう?
つまり、周りのスタッフでさえ最終的に「着たい」「買いたい」というエモーショナルに達していないのではないか。
歴史もあり実績もあるこのブランドに、新しい風を吹かせながら発展させるために、今回のコレクションのテイストがどのような形で残るかを見ていきたと思う。
今回、見る機会を与えてくれた全てのブランドに対し敬意を表しコレクションを拝見しようと思う。そしてファッションが文化として成長する為に、もしくは産業として少しでも発展する為に自分は何が出来るのか、真剣に考えて行きたいと思う。
投稿者:TAMAKI
開催日:04月07日
ブランド名:TAKEO KIKUCHI
デザイナー:信国太志
会場:東京と現代美術館
pp.03
●collection report TAKEO KIKUCHI-2
The Chicks odyssey 2005!!
Hi Mr. Oscar Wild!
It was an Encyclopedia of the British Gentleman's taste for the chicks.
that from the Clockwork Orange to the chicks odyssey.
開催日:04月07日
ブランド名:TAKEO KIKUCHI
デザイナー:信国太志
会場:東京と現代美術館
pp.04-05
●collection report TOGA
Where the sexy ?
このブランドのショーには間に合わず帰国したので展示会へ出掛ける。
巴里進出を決めての気迫あるコレクション。
10体のコーディネートだけで見せたという。
変わらぬブランドイメージ。
好き嫌いがはっきりしている自分を持ちえたデザイナー。
ショーイメージも変わらぬテイストで堂々と見せている。
既に、昨シーズンで約4億円以上の年商をしているという。
プロの営業が元M.Jからこのブランドに惚れて参加し確実にビジネスを自分たちのペースで行って来ている。
本社ビルも移転し、社員も一挙に20人ほどに膨らむ所帯を担っているデザイナーブランドとなった。巴里で学んでいた頃からの知り合いという関係もあるがそれ以上にこのレベルとテイストをクリエートできビジネスも出来るデザイナーが東コレには少な過ぎるので余計に期待をしたい。
コレクション内容は僕が想像していたものではなく、むしろ、彼女らしさをきちんと守りながらのサムシング・ニューを今回は「装飾性」というテーマでまとめ上げたコレクション。先ず、「装飾」をつけるベースの「分量のデザイン」がしっかりと出来ているのもいい。
コンセプチャルでありながら、女性らしさの妙味やニュアンスがデザイン出来る事がこのデザイナーの強みであろうか?又は、バランス感覚が発達しているのだろう。素材面でもオリジナルへのインベスメントを怠っていない。
'94年ごろのM.マルジェラが出したスリムからビックへ移行し始めた時期のシルエットに近く、脱構築的なベースに「装飾性」としてのブレードやリボン、羽、レースをつけ、今シーズンのクラッシックらしさを出している。ニットトップのシルエットが好い。
僕は今シーズンはもっと、フェチッシュな方向で来るかと予想していた。
新しさを必要と考えた時には「歪んだ身体つき」をどの様に「プロテクション」するかへ辿り着くはずである。「補整」「整形」もプロテクトを意味する。これが今後のアウターウエアーの「下着」化を意味する本質である。ただ、下着をそのままアウター化することではない。
もう、現代の女性の身体つきは歪んでいる。
その歪んだ身体つきをどの様にセクシーに見せるかがこれからのモードの新しさになっていくだろう。と彼女と話した。
そう言えば、今シーズンのTOGA からは「セクシー」が消えてしまっている。
もう、現代の女性の身体つきは歪んでいる。
その歪んだ身体つきをどの様にセクシーに見せるかがこれからのモードの新しさになっていくだろう。と彼女と話した。
そう言えば、今シーズンのTOGA からは「セクシー」が消えてしまっている。
文責:平川武治
開催日:04月07日
ブランド名:TOGA
デザイナー:古田泰子
テーマ:New Rococo
会場:TOGA本社ビル
pp.06
●collection report THEATER PRODUCTS
会場選び、演出、という点において毎回趣向を凝らしているシアター・プロダクツ。
今回は、弦楽器の小さなオーケストラが入り、始まるまでの雰囲気を盛り上げていた。
只、開始までにここ東京において30分も掛かってしまった為に観客の集中を欠いてしまったことは否めない(我々がその状況に不慣れ)。
会場も縦に長く、空間も時間も間延びしてしまったことが残念。
製品については、シアター・プロダクツらしい配色、重ね着のコーディネートは変わること無かったが、昨冬のような感動や驚きと比較すると多少物足りなかった。
ジャケットを中心にラメ糸が織り込まれたツイード、ベーシックなグレーのサージのスーツ等が展開されていた。
生地のクラシックさにフォルムによってアヴァン・ギャルドを表現した。
今回のショーのスポンサーとなったBMWのミニ・クーパー(赤のボディに白の天井)のストレッチから現われるモデル・・・という演出はユニークだったが、何故、日本企業がスポンサーとなってくれなかったのか、そう考えると残念だ。
異業種でもファッションを利用しての企業のイメージ訴求はヨーロッパの企業が強い。
TOYOTAも昨冬辺りから、幹部向けにアメリカの南海岸の大学でデザイン・マネジメントを学ぶ研修を実施していると人づてに聞いた。
そういった中から、こういう若いクリエーター達を何らかの形でサポートしようというマインドある企業のリーダーが出てくれることも期待したい。
投稿者:EDO
開催日:04月06日
ブランド名:THEATER PRODUCTS
デザイナー:武内 昭 / 中西妙佳
テーマ:Alpenglow
会場:国立霧ヶ峰競技場
投稿者 : editor | 2005年04月08日 16:02 | comment and transrate this entry (0)