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ある質問に答える。

【世界で騒がれている一流ファッションデザイナーたちは、女性の美しさを定義して、表現できるのか?】

 ファッションデザイナーという職業の、彼らたちは
ある意味、『選ばれたる人』に成りたい為または、
成りきって独断と偏見を自分流に定義して、
その時代時代の身勝手な女性像を作り出して来ました。
その多くの根拠は、
それぞれが持ち得た「時代観と社会性そして、モラル」が基盤です。
そこにデザイナーという当事者たちが持ち得た
知性と教養と文化そして、美意識と問題意識が
それに、大切な個人の人間性が拠り所に
彼らたちの極めて個人的な「眼差し」が存在しているはずです。
それらを自分たちの好きな世界、
それが『モード』というステージの上で
自分たちの好きな又は興味ある女性たちへ
『服』という消費財に表現しているのでしょう。
そこでは、
ビジネスがより大切だと考えるデザイナーたちは
与えられた『トレンド』というフレームの中で
自分たちの世界観やイメージをデザインするのです。
彼らたちはトレンドを造りません。
デザインするだけです。
 
これが僕が30年以上の経験で得た、理解出来た
「ファッションデザイナーとは?」の教科書的な答えです。

では、着る女性たちはなぜ、ファッションに興味を持って
これらのデザイナーと称する人たちが造った『服』を着るのでしょうか?
結局は、自分自身の為です。
自分自身の『存在』の在り方や有り様の、見られ方の為でしょう。
少し前迄は自分自身の生き方を表現出来るという迄の
価値観の世界も確かに、存在し必要でした。
今ではもっと端的に
そう、総て、自分の為です。
それを身じかには家族や友人たち、仕事の世界でそして、男友達たちと恋人たちへ。
それに自分自身の為に。
『ときめきたい』
という感情がより強い拠り所になりました。

しかし、それらの美の根拠は、女性の美しさは、感情は
着る女性その人自身が作り出すものです。

従って、着る女性は自らの『美意識』を持っている必要性が大切でしょう。
優しい心の在り方も必要でしょう。
それを拠り所に、自分の『在り方や有り様』を身近に、
自分流に日替わりメニュー宜しく
プレゼンテーションが出来得る日常的な消費財が
今のファッションのレベルなのです。

もう少し、レベルを高くして言えば、
いわゆる、西洋社会ではキリスト教をベースにしたキリスト世界の価値観とモラルと
そして、美意識を哲学化した【西洋美学】による、美と文化があります。
仏教を基盤とした世界での仏教美学もあり、其れを拠り所とした美意識も美もあります。
当然ですが、文化もあります。
きっと、アラブの世界でもそうでしょう。
アフリカのマサイ族の世界も、ピグミー族の世界も、
アンデスのインディオたちの世界にも。
(ナショナルジオグラフィックの世界です。
決して、ヴォーグだけの世界ではありません。)
各地域の言語がある限り、文化もその数だけあり、美意識、美も違ってあるでしょう。
美人もその数だけいるのが当たり前です。
(少数民族の女の人たちの美しさを想い起こしてください。)

ファッションデザイナーたちはペテン師か道化師か手品師たちです。
自分たちの形態言語と技を駆使して
上手な嘘を誰もが判るようにまた、判らぬように
上手にカッコ良く『虚』(Vanity)を造る。
其れが結果、
幸せや喜びを呼ぶ事に通じれば
役割であると自負する、
技を持った職業人たちです。
これを自らが判ってやっている人たちが
世界のメディアを騒がせられる「有名ファッションデザイナー』たちです。
彼らたちはポジティフに楽しんでやっています。

それらに拍手を送る人たちとは
有識階級(クラース)の人たちから、
今では大衆へ
中身の無い人たちが、
その中身の無い事を知られたくないので
お手軽に彼らたちのペテンや道化に乗かって、
メディアを通じて拍手喝采。
自らが内蔵してしまった『張りボテ人形』を
知られたくなく
どうやって、カッコ付けてイキがって自分の『在り方や有り様』を
身近に、と気にしている人たちが大半になって来たようです。
結果、「ブランド」(銘柄)モノへ走ってしまっているだけの大衆消費者たち。
これが現実のモードの保守化のレベルであり
社会そのものでしょう。

『水は高きから低きへ流れます。』

本人が輝いて下さい。
その輝きがより、他人を輝かせます。
その結果が笑顔になります。
其れが美しさです。

『自灯明塔』

造られたものの中で、
造られたものばかりを観ていないで下さい。

自然には未だ、変らぬ美しさがあります。
自然を観てください。
自然を大切にしてください。
自然になってください。
ここに日本人の
こゝろのともりがあります。

自分が輝いて下さい。
その為には何が大切か?
考えるという行為を。

読んでくださって、ありがとう。
華かすむ鎌倉で、
文責/平川武治:

投稿者 : take.Hirakawa | 2008年04月08日 05:58 | comment and transrate this entry (1)

こんにちは。
いつも温かい言葉をありがとうございます。
ファッションやモードを通しての平川さんの言葉と考え方が本当に好きです。
これからもお体に気をつけて私たちに本当のことを教えてください。
私自身もこれらの言葉を糧に、輝き続けられるよう精進してゆきます。
次も楽しみにしております。

投稿者 高橋誠太郎 : 2008年04月17日 14:57

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