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The Original Interview Lee Alexander McQueen in London '94.

nterviewer/TAKE.Hirakawa:
Media/The SWICH on March '95:


I was deeply grieved to learn of the tragic death of you,Lee.

Thank you so much for your passion with everything magical technic through La Mode for me.

With deepest sympathy,
Take. HIRAKAWA:

" To premature mortality epidemic. Shall receive what is fashionable, but there is so much heavier light. "
By Jean Cocteau:


  セントマーチン校’92年の卒業生は豪華メンバーが揃っていた。
加賀美敬、フセイン-チャラヤンそして,リー-マックイーン。此の年は未だ,ミセス-ウエンディーが学部長として在任最後の年だったと憶えている。(その後、彼女はRCAへ。)当時,彼らたちの共通の友人に巴里に居たあの,田村千晶がロンドンでスタージェをしていた。僕は彼女にコンタクトを取ってインタビューがしたいと。そして,迷って結局、リーからインタビューをお願いした。理由は彼が当時では一番、プロ意識が高かったと記憶している。が、実際には一番未だガキっぽかったからだった。
 内気でナイーブそして、寂しがり屋なリーは機転の利く鋭さも持ち合わせていた。その彼が写真さえも撮られるのをいやがった。丁度,当時のボーイフレンドと別れた時だったからだろうか? 否違う,それも引掛っていただろうが,それ以上に彼自身は一途さを持っていた。持ち得た『理想』が,いかにして『現実』と言う狭き門をくぐり旅発つ事が出来るのだろうか?と言う時期だったから余計であっただけだ。2度のインタービューを試みた。そして,写真を学校の裏通りに在る学生たちもよく行く,ロンドンでは珍しいいい雰囲気のフレンチカフェの2階。彼が指定してくれた。彼が好きだったカフェ。そのトイレの摺りガラス戸に内側から自分で顔を押し付けてそのシャドウを撮らせてくれたリー。

『多くのプレスに関わるのはとても容易な事だよ。そして、死ぬのも早いよ。』

彼の此の言葉が、今は僕のこゝろを辛く,とても悲しく響き,残された者の惨めさを味わう。
 
 永い間会っていなかったね,リー。
 何時までも『悪ガキ』で居れれば良かったのにね
 どうか,ママに会っていっぱい,甘えてください、リー。
 ゆっくり,お眠りください。 
 ありがとう,美しい世界をありがとうございました,リー。
 合掌。
 タケ:
12th. Feb.'10


インタビュー/

【TAKE.: どう?ビジネスのこと話せる?
 LEE.: あまりよくわからない。日本でのビジネスが良いとか、どこが良いとか分からないし、あまり意味のない事だ。なぜなら、人々が好きな服をみつけて、着て、フィットさせてるんだし・・毎シーズン、僕はムードで作っているんだ。この日はデビル、ゴシップ、次の日はテクノロジー・・といった具合にね。だから毎シーズンが社会への僕なりの革命なんだ。
TAKE.: クリエーションがいつもかわるというのは、あなたのエゴから?
 LEE.: それは僕の信念(conviction)だよ、僕は神でなくてただのデザイナーなんだよ。
TAKE.: でも、人々は貴方の事を偉大なデザイナーと思っているでしょう?
 LEE.: そうだね。でも皆がそういっているからそう言っているだけだよ。一人が言い出して、そして皆が言い出て・・僕がICAの話をしているとき、女の子が来て、「貴方ってマゾ?」て聞いたんだ、「何でそう言うの?」って聞いたら、「貴方が私をみにくくするから」ってね。で、「僕のshowを見た事ある?」って聞いたら、ないって言っていたよ。
TAKE.: 何で彼女はそんな事言ったのだろう?
 LEE.: さぁ、僕は9年程ファッション界にいるけど、ファッション産業は普通じゃないよ。くだらない事がたくさんあるんだ。彼らは、彼らが何で僕のことを天才だって言うかさえわからないいんだよ。僕の言っている事がわかるでしょ。もし、僕がジャケットの上に糞をしたとしても彼らは僕を天才と呼ぶんだよ。
TAKE.: じゃー、そうするの?
 LEE.: もうやったよ。(笑い)
TAKE.: 最近で,尊敬しているデザイナーは?
 LEE.: 他のデザイナーの中で僕が唯一、尊敬しているのはマルタン・マルジェラなんだ。マルタンは誠実だから。
TAKE.: 誰が自分に一番近いデザイナーだと?
 LEE.: 人に似ている事に何の利点があるんだ?僕は僕自身だよ。マルタンを尊敬していると言ったけど、それは彼の態度や彼の観点についてであって、別に彼のやり方やスタイルにじゃないよ。
TAKE.: 男が女性服をデザインする時についてどう?
 LEE.: 女性から極端で最大な視点を得ないといけない。僕は強い女性、時にはフェミニンでも、大半は強い女性に服をデザインするんだ。僕の周りにいる人々によって、それらはデザインされるんだ。僕の友達、レズビアンの子達は、彼らがそれを気に入れば言ってくれるし、もし僕がマゾ的であったら、それも言ってくれるんだ。プロポーションや服はとてもセクシーでテクニカルに見えるけれど、僕は男として可能な限りの見方で、女性をベストに引き立てるようにしてる。ハイテクな素材を使ってね。それらは僕らでつくるんだけど、主として女性のプロポーションが理由なんだけど、バンブスター(?)のように、彼女達が背が高く見えるような幻想なんだよ。
TAKE.: 新素材を良く使っているよね?どんな女性に?体つきに対してですか?
 LEE.: 強いマインドの女性に。僕の服を買う人々は、とても独立しているんだ。彼女達はファッションを追いかけないんだ。彼女達は彼女達が必要なものを追いかけるんだ。素材に関して言えば、ゴーストプリントっていう、新しいやり方のプリントを使い始めたんだけどね。それはイメージのように隠れた図柄を顔料でプリントしたんだ。そして、ゴールドのいぶした顔料をその上にプリントして、その次にケミカルをつけて、プリントをまるで,ゴースト的なイメージで作り上げたんだ。素材がとても固かったから、柔らかくなるように僕らの手で多くの行程を施して作ったんだ。それはハイテクな素材と、テクノロジーと共にトラディショナルなやり方で作り上げたコンビネーション-プリントなんだよ。
TAKE.: 実際に,”服が縫える”というのが貴方の自信になっているよね?
 LEE.: 16歳の時から働き始めたんだ、9年間ファッション界にいる。サビルロード(サビルロー?)からはじめて、3年間テイラーとして働いた。そしてパターンカッターとしてテレビやCFのための衣装のシアターで働いたんだよ。だから歴史的なパターンやコスチュームの作り方を知ってる。サビルローではたくさんのパターンとコンストラクションがある。だから、服とは多くの手数を施されてコンストラクションされてるんだ。だから、僕は二つのコンビネーションを使おうとしているんだ。サビルローと今日のテクノロジー、古いものと新しいもののコンビネーションをね。
TAKE.: yohjiのパターンワークもしたことがあったよね?
 LEE.: ニューコンの前にKoji tatsunoがyohjiとロンドンでブランドを始めた事がありそこで働いていたときのことだよ。僕が働いたのは、特別にハイデザインを一人のために作っていたオーダーメイドのサビルローのようで、とても良かった。
TAKE.: どのくらい、みんなで働いたの?
 LEE.: あまり長くはなかった、6ヶ月くらいかな。yohjiとkojiが喧嘩別れした為に。
TAKE.: マルタンは貴方に刺激を与えますか?
 LEE.: 彼はとても誠実だから・・それはとても精神的なものなんだ、貴方達はそれを彼の服の中に見ることができるよ。彼は服をばらばらにして、また元に戻すんだ。僕にはそれが、リコンストラクティングに思えない。(ディコンストラクション?)いつもコンストラクションとしてそれを見るね。
TAKE.: マルタンはセクシーさに欠けると思うのですが・・
 LEE.: セクシーに思う。Very flattering。あのせまい肩なんて僕にはとてもセクシーだしプロポーションはとても賢いよ。
TAKE.: 1969年の”欲望”(原題”Brow up")という映画に、マルタンのアイディアを2つ見ることができるよ?知ってる?
 LEE.: その映画の事を聞いた事はあるけれど、みた事がないんだ。
TAKE.: マルタンはとても勉強していると思いますか?
 LEE.: 服を仕立てると言う勉強はしているとは思えないな。それより観察力が鋭いと思う。鵜の目鷹の目で探していると思う。それはとても小さな事を自分の眼でキャッチしてる事なんだ。
TAKE.: Vogueに、イザベル(故Isabella Blow)について、
 LEE.: ファイナンシャルサポートは彼女はしてないよ。彼女は世界を見せてくれるんだ。例えばThe queen through her・・彼女はエキセントリックで、服が大好きで、ファッションをとてもよく知っているんだ。何が良いか悪いかをわかっているんだ。彼女はインスピレーションに長けているんだ。
TAKE.: デザイナーにとってサポートしてくれる人は必要だと思います?
 LEE.: そうだね。もし君がクリエイティブフィールドで働いていたとして、僕が思うのは、君はクリエイティブな人に囲まれてなきゃいけないってことさ。クリエイティブなものにもね。君は全てを、誰かが言った事を、吸収する事になるからね。そして君は、残りをはき出すのさ。
TAKE.: あなたにとってファッションデザインとは? 難しい質問ですか?
 LEE.: 少し難しいね。ファッションはパーソナルに変わってくるんだ。とてもパーソナルなものにね。僕にとっファッションはお金儲けのためじゃ決してないんだ。もし僕がお金が欲しいのなら、ベルサーチや他のデザイナーのもとで働くよ。僕が思うにファッションは "Fashion is getting more to the love of clothes" 前より好きになるだけの値打ちのあるものになるんだ。それは、1 to 1 thing なんだ。それは布のコンストラクションについてなんだ。とても時間をかけるものなんだ。今、お金というのはとても怖いもの。もし人々が?800ポンドをジャケットに費やしたとしたら、とても美しいコンストラクテッドのジャケットを手に入れようとする。キャンパスパッド付きのね。家づくりと同じようなプロパーコンストラクションのをね。
 次のコレクションはとても規模の小さなものになるんだ。25くらいのアウトフィットでビスポークテイラーを使ったものに。ビスポークはミリメーターでコンストラクションされてるもので、とてもfineラインなんだ。一人の人、その人に誂えたものなんだ。フィットするかしないかのもの。もし君がサイズ12なフィットしない、14にしないとね。最終的には、服はmateのサインになる。人々に注目を得るために、服を着るとか、自分の気分をよくするために着るものになる。
TAKE.: 他の人とチームを組んだり、他の仕事をもってます?
 LEE.: いいえ。オリジナルラインだけです。ショールームがパリとミラノとNYにあり、NYはミックスされてる。パリはM・Mでミラノはフランザンチーニ、4コレクションすでに行ったんだ。
TAKE.: 世界中に名が知れ渡りましたね?
 LEE.: 本当に,パリでもかい?
TAKE.: そうなりつつありえるし、そうなるよ、きっと!!
 LEE.: それは少々茶番に思えるな。彼らは何かを得たいし,新しいものを奪いたいんだよ。
TAKE.: それって,凄く危ないことだね。
 LEE.: そうだね。多くの罪があるよ。
TAKE.: 名は知れてるが実際には,1店輔でしか服を見られないが・・
 LEE.: それは僕の選択なんだ。”1対1”風のが好きなんだ。僕が売っている店は、ペリカーノっていうんだけど、そこの人は僕の友人なんだ。それは、何かスペシャルなことをペリカーノにしているって感じなんだ。違う事をするし、発送も遅し。時間をとやかく言うことがとても嫌いなんだ。僕は、服に時間を設定するのは不可能だと思う。コンピュータを買う訳じゃないし服作りは、時間とともにするもじゃない。僕がペリカーノにしているコレクションは違うもので、とても特別なもので、僕とアシスタントによって作られた、特別に、ペリカーノのためのものなんだ。それが僕のパッションなんだ。
TAKE.: では服を売るのはとてもパーソナルなことなのですね。
 LEE.: そう。僕が欲しいものは、家だけ。僕が一番怖いのはホームレスになることなんだ、イギリスではこのことが最も恐いことなんだ。世界中どこでもだと思うけど・・僕が欲しいのはセキュリティーと家だけなのさ。そんなにたくさんのお金はいらない、だから単に楽しみたいのさ。僕が思うのは、お金は人々をめちゃくちゃにするものだってこと。多くのお金は人々には良くない。僕は心地よくありたいだけで、そして好きな仕事を楽しみたいだけ。
 今回のコレクションはready to wear 、世界中で売られる(写真をさしながら)。もし君がMcQueenが欲しければ、ペリカーノに行くんだ。なぜならペリカーノは世界中で初めて僕を見てくれた店だし、とても親切でフレンドシップ風の店なんだよ。
TAKE.: マルタンと君のデビューが似ていると思うが、先ずは自分の情熱しかない所からのスタート・・
 LEE.: 僕が思うのは、自分自身を保ってベストを尽くす事、お金に影響される事なくね。だって、多くのデザイナーはお金の事を先ず,考えているだろう?もし僕がお金の事を考えていたら、今、僕が一銭もないなんてないでしょう、僕はファッションに情熱をもたなきゃいけないと思う。
TAKE.: マルタンは、イメージクリエイティブに長けているけど,・・
 LEE.: そうだね、僕にすれば、僕はまだ若いんだし、プレスも店も僕が育つための時間を与える必要があると思う。別に眼を向けるなってことじゃなく、僕はまだ成長しているんだし、毎シーズン変わっているんだ。マインドもアウトルックも変わってきてるし、こういう事をするのにも、僕は時間を与えられる必要性があるんだ。例えば,アナ・ウィンターに会うつもりだったんだけど、会わなかったんだ。そして、10ページのThe Faceにするつもりだったんだけど、これもしなかった。多くのプレスに関わるのはとても容易な事だよ。そして、死ぬのも早いよ。
TAKE.: 次のコレクションについて話してくれない?
 LEE.: ”very sad”について。前迄の4シーズンはとてもハードだったんだ。僕は成長するのにもっと時間が必要なんだ。僕はテクニシャン、クラフトマン、テイラーとしてはじめたでしょう。ショーを始めてからというもの、ビスポークテイラリングから離れられないんだ。コレクションの中の一つのジャケットもパッドのないものはないよ。次のコレクションはとてもビスポークなんだ。これはエドガーアランポーを基にしているんだ。彼の仕事ではなくて人生についてね。彼と僕を比べて言うと、彼は詩の天才で作家だろう、でも彼はとても苦悩の人生を送ったんだ。僕は同じ事を今思えるよ。何でかって、僕はファッション産業が大嫌いなんだ、自分がしたい事をしようとしていると、いつも誰か止める人がいるんだ、とても悲しい事だね。
TAKE.: 君はファッションデザイナーorドレスメーカー?
 LEE.: 僕はいわゆる,デザイン画と言うものを描かないんだ。コレクションのためのスタイル画は全くないよ。誰も紙の上にジャケットを描けない、みんなそれを実物で見なきゃいけないよ。絵だけの,ファッションデザイナーはみんなジャケットをデザイン出来ないよ。不可能だよ。全て実物の身体の上で、ダミーの上でじゃなきゃ。僕のしているパターンカッティングは16世紀のテクニックなんだ。それはアーキテクチャーのアイディアをベースにしたカッティングなんだ、トラディショナルなやり方のコンストラクションで仕上げてゆくジャケット。(完)】

合掌。

協力リ-ライト/Z.KATAGIRI:

投稿者 : editor | 2010年02月13日 09:27 | comment and transrate this entry (0)

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