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速報/Paris Fashion week/18th.Jan~22nd.'17;
 20日//JUNYA-MAN:
 僕の小さな頃は少し郊外へ自転車で出るとまだ、小川があった。
その小川が本流と合流するところが面白くここに集まってくるただ浮かんだもの、浮かびながら彷徨っているもの、今にも沈みそうなもの、これら達をただ眺めているだけにたくさんの時間と雲とともに遊んだことを思い出した。
 なぜ、JUNYAのコレクションを見せて頂きながらこんなことを考えてしまったか?
ここに共通することは”浮遊物”あるいは、”ゴミ”である。
 僕の昭和30年代の思い出であるから60年も昔の記憶でしかない。
今、目前に次から次えと青年達が着せられてしまった今シーズンのコレクションを見ていると
乗ってしまった流れには逆らえない。ただ流されないように流れるだけだ。これは言葉にすると
簡単なようで実際には難しい。多分、その乗ってしまった流れから逸脱するにはまず、”自心の新しい自由”がそして、覚悟とコストと必要であろう。

 近年、”コラボ”というプロダクト手法が習慣になってしまた時代性がある。これは”デザイン手法”ではない。飽く迄も、合理性を元にした”プロダクト手法”でしかない。
 「”オリジナル”で生まれたモノ。それが”模倣”され始めその後には”習慣”になってしまう。」
これは僕の好きなG.ガルドが1911年に書いた「模倣の法則」から学んだことで、ファッションの世界の人間にはより、具体的に理解できることだろう。
 たしか、このブランドがウイメンズでこの処方”コラボレーション”を本格的に行った記憶がある。以後、世界レベルで可能なる世界のブランドは”習慣”になってしまった。
プロダクトにおける技術とスキルと情報と販路の共有化ビジネスである。
日本人ブランドだけのパワーでは不可能である。これも、いわゆる、ユダヤコミニティの関係性と「グローバリズム」の恩恵である。しかし、この発端を考えて行ったのは僕たちの「横丁のブランド」出身のUNDER COVERだったはずだ。
 
 さて、思い出を本流に戻そう。
その1、「流れに乗ってしまった以上、流れは変えられないのか?」
ここまで、”コラボ”におけるビジネスの”安全パイ”を考慮してのデザインディレクションは
少し、食傷気味になってしまったようだ。彼が乗ってしまったこの流れはこのデザイナー本人にとってハッピーなのだろうか? 自心の自由さが歓喜してのデザイン行為なのだろうか?
 彼のコレクションからこのデザイナー本人が見えてこないのである。すなわち、彼の真実であるリアリティが見えず、”真実っぽさ”が流されているだけと言う十数分。
 ここにも僕は「安心のファッシズム」を見てしまったようなのだ。
 その2、「昨日、書いたことが当たった。」そして、驚いた。
戦後、日本のメンズファッションのルーツであり、この企業のメンズラインの根幹でもある 
”VAN"がアメリカンスポーティ・カジュアルウエアーのメモリアルコードとして登場した。
 コレクションの中身は、「アメリカンスポーティ・カジュアルウエアー+ヘビィードウティ=RAP+SNOWBOARD=BLACK+WHITE」と読めるマーチャンダイジングの考えられた公式。
 ここでは、これほどまでに進化した(?)メンズファッションに与えられた名誉としてのコード「VAN」であろうか?あるいは、オリジナル回帰への”銘板”あるいは、沈みそうで、沈まないレッテル付きの”ゴミ”のようなものなのだろうか?
 その3、「流されてくる”重いゴミ”はこれからどこへ辿り着くのだろうか?途中で沈んでしまうのだろうか?誰かが掬い上げるのだろうか?」
 ショーの後半からはこれらのコラボ商品が重く感じられてきた。それなりの重素材とレザーが組み合わされたミックス・マテリアル、今シーズン売れっ子の”スタジャン”もある。多分、”ゴミ”と化した時には相当重たい”ゴミ”であろう。
 いつの時代かに、「もうゴミを出すことは考えない、なるべき出さないように!」と言う時代性の”壁紙”が一斉を風靡したこともあった。企業倫理が問われ、労働時間や問われる昨今当然、「出した”ゴミ”は自分たちで持って帰りましょう。」と小学校の低学年で教え込まれる。
それが、大人社会になると忘れられてしまう。いや、「都合の悪いことは”忘れる”ことで儲かるんだよ」。この響きは戦後荒廃した焼土の”世間”にはよく耳にした言葉であった。
 ここに日本人が大好きな「星の王子さま」の一文を思い出そう。
「かつて、子供だった頃を思っている大人は少ない。」

 ということで、僕のこのショーを見させていただき「かつて、子供だったことを思い出しました。」ありがとうございました。

 Junyaが大好きなファッションピープルにはこのブランドらしさが満載のコレクション。
新たなコラボメーカーも加わり、リーヴァイスデニムの新しさもあっの”RAP+SNOWBOARD"。これをどのように街で、横丁で着こなすか?メディアの煽り方も楽しみ。
文責/平川武治;巴里11区:

 
 

投稿者 : editor | 2017年1月21日 17:52 | comment and transrate this entry (0)

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