2023年10月 2日
2/『このような時代において、 "デザインすることとは?"を考えよう。その弍:』
1)はじめに、/
前回は、『「近代の終焉」に気が付きながら、変わらず「白人至上主義」たちの、
"利権"ビジネスをモードの世界で遅れてきた、「新・自由主義進化系」たちのために、
選ばれた、"ファッションDJ"たちが、'95年来の"ラフ"や"ウラ原系"アーカイブスから
変わらぬ"コスチューム"&"ユニフォーム"という世界でビジネスを軸にDJ展開している
現実を、「LVMHグループ」の来年の"巴里オリンピック"を舞台に計画している
強かな"ビジネス戦略"を根幹に提言しました。』
2)今回は、もう一つの"眼差し"として、
"戦後"、都合よく忘れてきたもの或いは、欠如したものが何かを、改めて考えてみる
必要がありますね。/
結論的に言って仕舞えば、これからの時代における"デザインすることとは?"
『「倫理観/エシカル」をどのようにデザインするか?』です。
この「近代の諸矛盾」に早熟に、気がつき始めた、新世代人たちのための、
これからの彼ら世代が"地球自然環境"を意識した「倫理観/エシカル」を
デザインするという全く、新しいカテゴリーのデザインの世界がありますね。
この「倫理観/エシカル」をデザインするカテゴリーに、
当然ですが、昨今のファッションのみならず、"全産業のトレンド"になってしまっている
"SDGs"や"サスティナビリティ"も含まれます。
また、従来からの"ユニバーサルデザイン"や最近、新しいカテゴリーになり始めた
"ノンビナリー デザイン"、そして当然、「人新世」までもが考えられ、含まれる世界です。
この「倫理観」とは、難しくも無く、堅苦しいことではありません。
誰でもがこゝろし得る、「他者を思い合うこゝろ」或いは、「他人のために思い合えるこゝろ」を
どのように持ちデザイン行為するかが根幹です。
それに「近代の諸矛盾」の如実な現実に対しての、"地球、自然、環境"を思い合う良心的なる
世代発想が加わったものが、彼らたちの「倫理観」でしょう。
もう一つの根幹は、近代における"デザイン"が、"コミュニケーション"の一つの世界で
あったならば、今後の新たな世界観における、"コミュニケーション"そのものが今後の
"デザインのあらたな世界"であるという王道な根幹と思想です。
しかし、「新しい世界」を創造するための"新しいパラダイム"には、
それなりの資金が必要な時代です。
グローバリズムに登場しサーフした、「SPA型」ファッションビジネス。
すなわち、"ファストファッション"系の企業人たちが、
本心、この「倫理観をデザインする」と言う世界を認識し、
「どれだけ投資する意思と、意欲と思想があるか?」が、次なる「次世代型SPA」系の求めるべき、
パラダイムであり、世界でもあるでしょう。
このあたらしいファッションの世界は、「サスティナブル」を"差異"にするには、
"インデペンデント・デザイナーブランド"の個人レベルが手掛けるには至難の世界です。
なぜならば、それなりの投資資金が必要だからです。
彼らの規模で考えられる手法の一つは、
行政がどれだけ彼らたちの新しい"サステイナブル支援"をするか?
あるいは、それぞれ個人が感じ意識する「他者を思い合うこゝろ」
を基本とした「共有感覚」と「共有言語」を持ち寄った共通の「倫理観」による
「コーポレーション方式」も考えられるでしょうね。
自分たちが「儲ける事」だけを考えた"コラボ"こそ、「倫理観」欠如の証でしょう。
しかし、もう一つ問題があります。
いつの時代もの現実ですが、"ファッションメディア"の「倫理観ある」編集と
バックアップでしょう。
全てが、「広告ありき」のこのメディア産業の限界。「純広告」と「タイアップ広告」の
契約具合でそれなりのブランドを持ち上げる編集根幹が変わらない限り、
この世界もメディそのものが、「倫理観」をどのように
新たな編集軸として持ち得てゆく時代性に意識し、
熟知しなければいけないでしょう。
変わらず、広告スポンサー企業の"太鼓持ち"が
"メディアビジネス"という認識、
簡単で、カッコつけられる仕事だと大いなる勘違いしているレベル、
コレクション会場でフアストローに座れることを自己満足している
変わらぬ、ファッションメディア人たちとその現実にも、
新たな時代の、「倫理観」の元、
「新たな"ファッションメディア パラダイム"」が必然でしょう。
3)一つの大きな事実、昨今の「古着ブーム」からの新たな眼差しである。/
日本の古着マーケットも戦後の"大衆消費社会構造"によって生み出され、
世界でも特化した"モノあまりマーケット"へ進化した
これも"20年周期"のファッション・ルーティーンの一つであろう。
そして、このブームにも"二つの潮流"が生まれている。
この状況は、"表のコレクションファッション"とシンクロした「ハレとケ」現象である。
その一つは前述もした、世界のラグジュアリィーやハイブランドの客寄せパンダとして
招聘された"ファッション DJ"たちが、"中古レコード"を探す同じ感覚なのだろうか?
コレクション前には東京を訪ね、お友達を訪ねまわり、"ネタ"を探す。
ウラ原デザイナーやブローカーそして、古着屋を巡り回るクルージング。
この彼らたちのクルージングは彼らたち特有の"ザッピング手法"或いは、
コレクションディレクターとしての"創造のためのネタ探し"とのパラダイムである。
この現象はストリートファッションを軸にした世界では
もう世界的に認知されたパラダイムである。
ここで暗躍しているのが、知らぬ間に自分たちが仕入れた古着をネタにコピーものを
"オリジナルコラボ"と称してカネ儲けに走る古着屋輩である。
よく売れるのが、"M.M.M."であり、90年代の半ばごろからの"ラフ"や"アントワープもの"
それに、"U.C."など、これらに並ぶ"ウラ原もの"などなど。最近では、"H.ラング"も動き始める。
この現実の裏側には、'90年代に入ってからの自己主張が強い形骸的な
コレクションデザイナーブランドの"癖の強さ"を白人たちよりも、世界で一番買っていたのが
日本人バイヤーであり、いい顧客だったという証拠と現実である。
例えば、"M.M.M."ブランドも立ち上がって3シーズン目からは日本人バイヤーたちと
その顧客たちが世界で一番多く買っていた。従って、このブランドの"直営店"が
白人世界に先駆けて、東京店が第1号店として初めて立ち上がったことを考えれば理解できる。
この"20年周期"のファッション・ルーティーンの一つである、"古着屋ブーム"が
"個人〜古着屋"そして、"個人〜ネット/ヤフオク〜古着屋"というこの世界でも、
PCが加わったことでの世界規模としての新たな古着の"拡散と再販とコピーもの"が進化し、
このような現実を生み出し、新たなビジネスになっての現在である。
そして、もう一つの"古着屋"ブームは、
グローヴァリズム以降に誕生した世代たちがリアルに意識し始めた新たな眼差しである。
90年代以降のバブリーな"大衆消費社会構造"によって生み出さた"モノあまり"と
その過酷なまでの"生産背景や労働条件"など、世界レベルの「近代の諸矛盾」がひき起こしている
「負の如実な現実」や「不都合な事実」に対して、
彼らたち世代が感じ意識し始めた、"地球、自然、環境"をどのように大切に考え、思い合う
良心的なる世代発想としての"SDGs意識"も加わった上での
「倫理観/エシカル」が投げかけ、働き出した現実としての"古着ブーム"であろう。
そこで、今回のテーマ、『このような時代において、"デザインすることとは?"を考えよう。』の
もう一つの視点がこの「Z世代+古着ブーム」=「倫理観」を意識する眼差しです。
新たな世代が「新しいパラダイム」として彼らたちの"目線"と"身体性"と"日常性"によって、
「なぜ古着にこだわるか?」を
これからのデザイン作業に関わる人たちが"問題意識"として持たなければならない
"こゝろの有り様"であり、そこに、それぞれが持ち得た"美意識"をどのように表現するかでしょう。
「不都合な事実」や「まやかしのイメージング」で生み出された"新しいモノ"よりも、
"気に入った古着"そして、それらを使ってのリメイク、リペアー、リプロ、リユースなど
可能なる"優しさ"が施されているものへの"安心と感動"というリアリティ。
この根幹は、「倫理観」を意識し始めて誕生した"古着ブーム"であり、
Z世代がこのブームを牽引し始めているのです。
ここに参考として、
"sdgs. yahoo.co.jp"の2021.06.18付けの記事を紹介したい。
ぜひ、オリジナルを読んでみてください。
タイトルは、『古着ブームの裏側に高まる若者の環境意識?
「優しい目線」の買い物が欲しい未来を引き寄せる』である。
『映画"トゥルーコスト"を見たり、グレタ(トゥーンベリ)さんが
スピーチしているのを聞いたりして「不都合な真実」をいろいろと
知ってしまった結果、何を買っていいかわからなくなってしまったと。
知った上でそのまま消費していると、自分も非倫理的な振る舞いに
加担しているように感じてしまうみたいで。』
この冒頭の一文は僕が提案している、
『これからの時代における"デザインすることとは?"「倫理観」をどのようにデザインするか?』の一端を
端的、彼らたちの"リアリティ"で言い表されていますね。
ぜひ、ご一読を!
参考/
sdgs. yahoo.co.jp/
『古着ブームの裏側に高まる若者の環境意識?「優しい目線」の買い物が欲しい未来を引き寄せる』
https://sdgs.yahoo.co.jp/originals/87.html?cpt_n=mailmaga&cpt_m=em&cpt_s=109&cpt_c=&cpt_k=ang_442201_208654098_20230922
4)おわりに、/
これからファッションに限らず、"デザイン"に関わる人たちは、
自分たちも使い手でもあるという人間的な価値観のもとに、
新たな服のデザインにおいても、
古着を利用した服にも
「他人のために思い合えるこゝろ」という「倫理観」を
根幹とした価値観を持って、「右手に問題意識、左手に美意識変わらず!!」
このような時代において、 "デザインすることとは?"を考えてください。
"In these times, "What does it mean to design?" Consider the following."
お願いします。
文責/平川武治。
初稿/2023年09月21日。
参考-1/non binary :
伝統的な用語で定義されていない性別または性的アイデンティティを
示す、またはそれに関連する男性と女性、または同性愛者と異性愛者などの
二項対立。非バイナリーの人々はメディアで大幅に過小評価されています。
参考-2/ノンバイナリージェンダー(nonbinary gender)
https://ideasforgood.jp/glossary/non-binary/https://eleminist.com/article/550
ノンビナリー デザイン/
https://ideasforgood.jp/glossary/non-binary/
2023年10月 1日
『このような時代においての、"デザインすることとは?"を考えよう。』そのー壱。
0)はじめに、/
今、パリでは"ファッションウイーク"のシーズンが佳境。
時がくれば変わらず、コレクションを続ける。
やる側はただ、"ビジネス継続"のため。
見る側も、訪れて与えられた席で"ただ見て、撮る"だけ。
彼らたちはコレクションについての「予習」などはしない。
"ファッションウイーク"をレポートするのが、
仕事だというレベルのジャーナリストたち。
"SNS"を含めてまるで、"ファッション芸能メディア"のレベルの質と内容に
そのほとんどが成り下がってしまった現実。
このような時代においての、"新しいファッションデザイン"とは
実際、意義も含めてあるのだろうか?
もしくは、デザインすることを生業としている人たちは
「何のためにデザインしているのか?」
あるいは、「何をデザインするべきか?」を
どのような人間としての責任感で考えるべきなのだろうか?
今回は、この問題定義に"二つの視点"で考えてみよう。
1)まず、「このような時代とは?」/
・「近代」と言う時代の"諸パラダイム"が機能不全になり始める。
・その影響によって、"地球とその自然環境と気象現象"が日々、
過大なるダメージを受け続けている。
・世界諸国の社会構造が、"二極化構造"がより、現実に拡大している。
・中国の政治・経済の不確実性の高まりとアメリカ合衆国の弱体化。
・ウクライナの"EC化"による、東ヨオロッパの地政学が変革した。
・地球上の人口減少化と、"白人対非白人"の人口比率が変化し始めている。
・モードの世界にも影響を与え始める"イミグレーター"と言う新世代人たち。
・彼らたち"カラード"たちを"次期顧客"と目標にしたビジネス戦略の
世界のラグジュアリーメゾン群。
・独自の戦略で来年の巴里オリンピックの「プレミアム・パートナー」に協賛の"LVMHグループ"。
・世界のスーパーリッチたちが目論む「N .W .O.」がチラつき始める「監視資本主義」。
参考/
「アメリカは出生率1.7だが低下しており、しかも出生率が高いのは
白人以外の移民で、白人だけに限ると日本人より低い可能性がある。
この結果新生児の数で非白人が多数になり、アメリカでは白人対非白人の
権力闘争が発生している。」
https://www.thutmosev.com/archives/85436915.html
2)このような時代においてのデザインは「何のためなのか?」−1/
"what's do the design?" とは?を考える必要がありますね。
その一つは、"遅れてきた、「新・自由主義進化系」たちのための、
"コスチューム"&"ユニフォーム"という世界があります。
もう一つは、この「近代の終焉」に早熟に、気がつき始めた、
新世代人たちのための、彼らの地球のための、
「倫理観」をデザインするという
全く、新しいカテゴリーのデザインの世界がありますね。
今回は、「巴里オリンピックが新たなターゲット」という眼差しで、
「LVMH企業グループ」の昨今の動向も見ながら読み込もう。
19世紀終わり、「白人至上主義者」たちが「近代」と言う新しい豊かさの時代のために
構築してきた一つである彼らたちのための"モードの世界"が"近代のパラダイム"の一つでした。
一世紀以上を超えて、コロナ禍以後「近代の終焉」にも拍車がかかって、
この「近代」という時代の"パラダイム"そのものが
確実に変革しなくてはならない状況と現実が始まって来ました。
しかし、未だこのパラダイムにしがみついて、現在の「監視資本主義」のも元で
"利権"ビジネスに邁進しているカテゴリーのファッションデザインビジネスの世界が
まだ、君臨しています。
この世界は、地球上の20数カ所の都市で行われている"FASHON WEEK"システムと、
その"利権"下で行われているファッションビジネスの独占的な世界です。
例えば、それまでのパリでは、"fashion calendar"と呼ばれ親しんできたコレクションが、
いつの間にか確か、2015年以降この"FASHON WEEK"という公称へ変化したのです。
が、改名の理由の根幹を考え、捉えているジャーナリストがどれだけいるだろうか?
僕のように、36年間以上もこのパリで行われて来たコレクションに接してきた者にとっては、
これは「ある日突然の、"青天の霹靂"」でした。そして、僕なりの解釈は
2016年のコレクション以後、"FASHON WEEK"と改名された理由には、
『"グローバリズム"+"ファストファッションの台頭+"トレンドの弱体化"+"IT"の登場』
によってであると認識している。
そして、現在では、この"FASHON WEEK"システムによって、前述のように、すでに世界で
20数カ所の都市で"マニュアル システム"によって、それぞれの"FASHON WEEK"が、それなりに
行われているファッションメディを軸にした"利権"ビジネスがこの現実です。
特に、昨今の「LVMHグループ」企業が
その「企業力と資金力とブランド力とそして、政治力」を駆使してこのファッションの世界で、
「ヴァニティなファッシズム」を構造化し始めているのが、現在の「モードのキャピタル、パリ」の
最新の現実でしょう。
この彼らたちが変わらず構築している「モードとヴァニティ」な世界、
あの映画、"OZの魔法使い"宜しく、金鍍金な「エメラルドの塔」は
未だに、若いそれなりの人種には魅力ある"まやかしのバニティな世界"。
夜毎繰り広げられる"ボールルーム"でのシャンパンと共の饗宴が"モードの世界"であると煽られ、
短絡視しているエトランジェニックな人種たち。
そんな彼らの役割は、"SNS"で自己確認とそのバニティさを拡散すのみ。
これら"まやかしなイメージング"をファッションDJによって、彼らたちのリアルターゲットである
"The Yellows" & "イミグレーター"たちをビジネスへ煽る"ヌーボーラグジュアリー"という
ハイ・ブランドメゾン群。
3)さあ、来年のオリンピックが大変だ!ファッションメディアがスポーツ メディアになる!
来年の「パリオリンピック」はファッションメディアをも賑わす史上初めてのオリンピック。
この企画と眼差しは、"スポーツの世界"と"ファッションの世界"のコラボレーション。
この根幹は、白人至上主義者たちによって築かれてきた近代資本主義における、
"商業的狂宴と意義"でしかなく、分かり易い"カラードたち新・中産階級"へのビジネス戦略。
そのためのファッションビジネスの"新たなパラダイム"としての"オリンピックファッション-
イベント"になろう。
「真の権力者はLVMHの最高経営責任者であるベルナール・アルノーとキリアン・ムバッペだと
言った。」/N.Y.Timesより。
この来年には現実に行われる「パリオリンピック」後、実質、ビジネスを拡大拡張させるのは、
結局は、"スポーティーファッションブランド"と"スポーティハイブランド"と"ユニフォーム"と、
"シューズブランド"である、これらワールドワイドなユダヤ民族たちの世界の諸企業群が歓喜!!
そして、「素材メーカーや工場」などは所詮変わらぬ、"グローヴァルサウス"という隔離世界。
4))ここで、歯に衣着せぬ、"N.Y.Times"のVanessa Friedmanの原稿記事を
紹介しよう。/
彼女はすでに、今年の7月の終わりに、この来年の"ファッションビジネス ビッグバン"を
書き下ろした、"N.Y.Times"の原稿の一部を紹介しよう。
『スポーツとファッションのニュースレター、パート2へようこそ。
先週、私は女子ワールドカップについて、そしてデザイナーたちが
いかにその可能性に目覚めているかについて書いた。
ディオール、フェンディ、ヴィトン、セリーヌ、ティファニーなどを
所有する世界最大のラグジュアリーグループLVMHが、
2024年パリ・オリンピックの「プレミアム・パートナー」になると
発表したのだ。
ラグジュアリーグループがオリンピックのメインスポンサーとして
契約するのは初めてのことだ。
(例えば、2028年のロサンゼルス大会では、コムキャスト、デルタ航空、
セールスフォースが同じ枠に名を連ねている。)
オメガやラルフローレンなどのブランドは、オリンピックの長年の
パートナーである。
しかし、通常モンテーニュ通りに並ぶような名前が、
大会全体と結びついているのを見た記憶がない。
史上最高のオリンピックになるだろう!とは、
ちょっと皮肉っぽく書いてみた。
ショーメ(LVMHの高級宝飾品ブランド)がメダルをデザインし、
モエ・ヘネシー(LVMHの飲料グループ)がシャンパン、ワイン、
スピリッツをホスピタリティ・スイートで提供し、
セフォラが聖火リレーに参加する。
想像してみてください。
Hollywood celebritiesまた、フランス選手団がルコックスポルティフを
着用する開会式での
衣装や、アスリートたちとの関係性についても言及することはない。
世界的な影響力という点では、彼らはハリウッドのセレブリティと
同じ空間に急速に忍び込んでいる。
むしろ、ハリウッドセレブを凌駕しているかもしれない。
スポーツの祭典のためにパリを魅惑の絶頂地として売り込むという
アイデアは、なかなかうまい計画だと言わざるを得ない(失礼)。
オリンピックもLVMHも、達成のロマンスを売りにしている。
なんとも魅惑的な結婚である。
非常に長期的な関係になるであろう、
もうひとつのステップだと考えてほしい。
今月、クチュールの会場で、あるブランド幹部と政治の話をしたとき、
彼は、フランスに関して言えば、
"真の権力者はLVMHの最高経営責任者であるベルナール・アルノーと
キリアン・ムバッペだ"と言った。これがすべてを物語っていると思う。』
見事なビジネス戦略である。
ムッシュー アルノーはこの"オリンピック大会"を利用して、見事に21世紀版、
"OZの魔法使い"の"エメラルドの館"を自分たちのグループ企業ビジネスしかできない、
彼らたちのために自作自演をディレクションするCEOであり、この企業グループは策士集団であろう。
多分、彼は"The Fashion is always fake !"を
最も身近に熟知している実業家なのだろう。
5)来年の"パリオリンピック"にイマジネーションし、愉しんでみよう。/
その入場式はオリンピック大会史上、初めての趣向として、"セーヌ川"がメイン舞台として
使われる。
"セーヌ川"そのものが、観光都市巴里の売り物のトップであり、他の名所エッフェルタワーや
グランパレやルーブル宮を繋ぎ、"左岸"と"右岸"をそして、"愛"を繋ぐ"セーヌ川"が主役となる。
と言うことは、"橋"とその両サイドの"プラージェ"を
どのように自分たちの"広告テリトリー"とするか?あるいは、"ブランドテリトリー"とするか?
これが来年の"巴里オリンピック"の面白さと愉しさと攻めどころであろう。
ここで今年4月のソウルのショーと、先シーズンのパリ、ポンヌフでのどちらも、
"L.V.オム"のコレクションを思い出そう。ここで彼らたちは既に、"橋"と"プラージェ"を
どのように使えばより、効果的か?の"シュミレーション"していたのであろうか?
そしてここには、"新たな視線"としての"俯瞰視"がファッションの世界にも登場するだろう。
この"セーヌ川"をオリンピック開催式と閉会式に使うことそのものが"歴史的イヴェント"であり、
これをどのように自分たちの世界観でイニティアティブを奪て、"LVMH的ショーイヴェント"を
行うことで、世界発信してくれるメディアとともに、来年のパリオリンピックは大会史上の
歴史的イヴェントとして、後々までも、「巴里の文化」に足跡を残すことになることも読み込まれた
この企業の目論みとビジネス戦略であろう。
まさに「文化は武器」と心得た、「上手なお金の使い方」である。
"橋"と"プラージェ"と、会場を行き来するための"水上バス"には"LVMH企業グループ"の
広告がやたらと目につくだけであろう。
ここで、前述の、N.Y.Timesのヴァネッサの原稿の一文の、
"真の権力者はLVMHの最高経営責任者であるベルナール・アルノーとキリアン・ムバッペだ!!"が、
実態として納得がゆく。
「企業力+ブランド力+資金力+政治力+メディア力」=「ヴァニティなファッシズム」
或いは、「柔らかなファッシズム」。
さて、ここで、もう一つの"パリラグジュアリー"の女神、"シャネル"や"エルメス"
そして、"ケリンググループ"などの対応は?
これも楽しみな見ものであろう。
"1900年のパリ万博"で"アールヌーボー"が誕生し、
"1925年のパリ万博"では、"アールデコ"が誕生したことと重ね合わせて、
100年後の"2024年のパリオリンピック大会は、何が誕生するのだろうか?妄想してみよう。
『"ファッション+スポーツ+アート"="ヌーボー・ヴァニティ・ラグジュアリー"』の誕生か?
文責/平川武治:
初稿/2023年09月18日: